【論語】朋有り遠方より来たる、亦た楽しからずや。【俺訳】

2015年5月18日

「朋有り遠方より来たる」とは?

孔子と彼の高弟の言行を孔子の死後、弟子達が記録した書物『論語』。
その『論語』は僕を救ってくれた書物のひとつなのだ。

飛行場が一望できる空気のきれいなあの公園で仕事をさぼって一人読んだ『論語』が今の僕の一部を創る。そう、今も。

読書とは海に潜るようなものだ。

水面がゴミまみれでも、赤潮のプランクトンだらけでも、砂浜がタトゥーのヤンキーだらけでも(ほんと嫌)、クソデカイタンカーが浮いてても、目をつむって、少し息を止めてその海の水中に潜れば、その海の中は、実は素敵な世界が広がっている。波が行き来する。小魚が群れで生きる。クラゲが刺しまくる。

「朋有り遠方より来たる」の翻訳は?

金谷訳(岩波文庫)にはこうある。

「同じことを学ぶ仲間が、遠いところからやって来る」

今日、僕の友達が家にやってきた。今でも大切な頼れる朋。
いや、本当に少しだけ疲れていたけど、「新しいことをやりたい」って言っていた。
いや、僕も少しだけ疲れていたけど、「新しいこと」をやらないと。いけない。
なぜならば、「新しいことをやらないこと」ということは「細胞が分裂しない」ことなのです。
つまり、「死」を受けいれるということ。

いやいや、まだまだ、可愛い君とおしゃべりがしたい。

 

 

論語物語 (講談社学術文庫)は本当に『どん詰まり』の時に読んでほしい一冊です。

水面がだだ汚れなら、水中に潜ればいいじゃない。

水中の視界が悪くても、深海に行けば目なんか不要だから。想像してみてみればさぁ、じつは深海魚の生き方も楽しいかもしれない。

絶対に一人ではない。必ず朋は1000人くらいはいるんで安心してください。世界には70億人は『人間』はいますんで。

 子(し)曰く、学んで時に之(これ)を習う。
亦(また)説(よろこ)ばしからずや。
朋(とも)あり遠方より来(きた)る、亦楽しからずや。
人知らず、而(しかう)して慍(いか)らず、亦君子ならずや。

まだ知らないことを学んで、ときどきそれを復習する。
そうすると今まで分からなかったことが理解できるようになる。
それは喜ばしいことである。
友がいて遠路はるばる訪ねてくれる、これもまたうれしいことである。
人が自分のことを知らなくても、全く気にならない。
そのような人こそ君子というものである。

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